中途入社者がすぐ辞める!デメリットを承知で辞めたくなる理由

「中途入社者ですぐ辞める人が多いんだよね…」

こんな悩みを抱えている経営層や人事部の方は多いのではないでしょうか。

当社でも新卒に比べて中途入社者の離職率は圧倒的に高いです。せっかく費用と時間をかけて採用した人材、会社としては長く勤めてもらいたいですよね。

中途入社者にとっても、短期間で辞めると転職活動で不利になることもありますし、一からまた仕事を覚えて人間関係を構築するのは、できることなら避けたいところでしょう。

そのデメリットを負ってでも、「会社を辞める」決断するのはなぜでしょうか。

私を含めて周りに転職経験者が多いので、中途入社者がすぐ辞める理由についてまとめてみました。

ネギチ

中途入社者が辞めるのには理由がある…?

目次

なぜ中途入社者は新卒入社者より定着しないのか

新卒の3年以内の離職率が3割で高いと言われる中、中途入社者の離職率はもっと高いと言われています。

新卒でも中途でも、同じような年齢や職能の場合、同じ環境で同じような仕事をしているはずなのに、離職率に差が出るのは2つの大きな理由があります。

  1. 転職への成功体験を持っている
  2. 前の会社と比較してしまう

1. 転職への成功体験を持っている

新卒入社者にとって、転職は未知の世界です。

就職活動はしてきたものの、それは就職活動をするのが一般的だとされていて、周りの友達もほとんどがしている中でのことです。

転職活動は自分で決めて自分で動かなければならず、「本当に辞めてもよいのか」という不安が付きまといます。

  • 新しい会社になじめるかな
  • 家族に反対されるんじゃないかな
  • 上司や同僚を裏切ることになるのでは
  • 就職活動で苦労したし転職活動も上手くいかないかも
  • 新卒で入った会社だし辞めるともったいないかな

現状への不満よりも不安が競り勝ち、今の会社に残る道を選んでいる人もいると思います。

一方で、中途入社者はすでにその経験をしているため、転職活動で何をやらなければならないのか、入社後にはどういった苦労があるのかを理解しています。

正直、転職への成功体験を持っていると、

「会社辞めてもどうにでもなるわ」

ということに気付きます。

しっかりキャリアを積んでいれば転職活動はスムーズに進みますし、会社を辞めても元同僚とやり取りが続くこともありますし、新しい会社でも普通に働いていけます。

会社を辞めることへのハードルが低くなっていることが、中途入社者が辞めやすい理由の一つでしょう。

2. 前の会社と比較してしまう

新卒入社者の場合、理不尽な指示をされたり、意味がわからないルールがあっても、「会社ってこういうものなんだ」と思ってしまうことが多いと思います。

年数を勤めるうちに、だんだんと会社のスタイルに染まり、不満に思ったり疑問に感じることも少なくなっていくでしょう。

しかし、中途入社者は「過去の会社」という比較対象を持っています

比べようと思ってはいなくても、「過去の会社」に比べておかしい点や劣っている点に敏感に反応してしまいます。

  • 何でも上司承認が必要で、前の会社より裁量がないな
  • 前の会社ではシステム化されてたけど、手作業なんて遅れているな
  • 前の会社の方が優秀でよい人が多かったな

など、新卒で入社していたら気付かなかったことも、マイナス評価の対象になってしまいます。

会社を絶対評価ではなく相対評価で見てしまうことが、中途入社者の離職につながっているでしょう。

中途入社者が会社をすぐ辞める理由5つ

中途入社者は転職の時点で職種や待遇面が合致している会社を選んでいます。

そのため、条件面のギャップよりも、入社して初めてわかる点にギャップが発生しやすい傾向にあります。

1. 会社の将来に不安を感じる

将来性のある会社で長く働きたいと考えている人は多いと思います。

しかし、入社前は表面的な売上高や利益率くらいしかチェックしていないという人も多いのではないでしょうか。

  • ビジョンがこれからの時代に通用するか不安
  • 業界内での明確な強みがない
  • 需要の減少、競合の台頭が起こりそう
  • 社内でコストカットが強く呼びかけられている

入社してからこんなことに気づいて、「この会社大丈夫かな…」と思う場合があります。

2. 社風が合わない

入社してみないとわからないことの典型が「社風」です。

  • ベンチャースピリッツを謳っていたのに、新しいチャレンジが許されない
  • 平均年齢が若く自由な印象だったのに、完全なトップダウン型
  • 人事担当はスーツだったのに、入社後は制服が義務付けられている

社風が思っていたのと違う!」となり、転職につながることがあります。

3. キャリアの成長が望めない

面接時に「入社後のキャリアについてどう考えているか」という質問はよくされますが、だからといって入社後にそのキャリアが用意されているわけではありません。

若手とたいして変わらない仕事をしている先輩だったり、新卒入社者の方が優遇して昇格する現実だったりを目にすると、キャリア成長が望めないと考え、モチベーションは一気に下がる可能性があります。

4. 上司や同僚と合わない

退職理由に多い「人間関係」の問題。

業界、地域、会社規模、入社難易度によっても、社員の雰囲気は大きく変わりますし、たまたま直属の上司が合わない人だったという場合もあるので、事前に防ぐのはほぼ不可能です。

ネギチ

上司や同僚は選べないから完全にガチャ状態だね☆

5. 教育制度がなく放置される

中途入社者の悩みとして多いのが、「教育制度がなく放置される」という点。

新卒入社者の場合、多くの会社で入社後研修やOJTを設けていますが、中途入社者への研修制度が整っている会社は一握りです。

中途入社では、すぐに配属され、配属先でもあまりフォローがない中で仕事を割り振られることがあります。

前の会社での経験があっても、その会社での進め方がわからなかったり、人脈がなかったりという中で成果を出すのは困難です。

本人は頑張っているのに思ったような成果が出ず、この会社は合わないと判断することがあるでしょう。

まとめ:中途入社者は居心地と将来性にギャップを感じるとすぐ辞める

まとめると、中途入社者は「会社を辞める」ことへのハードルが低く、居心地と将来性にギャップを感じると辞めやすい傾向にあります。

中途入社者は、

  • 転職への成功体験を持っている
  • 前の会社と比較してしまう

という理由から、新卒入社者に比べて転職していく人が多いです。

  1. 会社の将来に不安を感じる
  2. 社風が合わない
  3. キャリアの成長が望めない
  4. 上司や同僚と合わない
  5. 教育制度がなく放置される

といった入社してからわかるギャップに悩んでいることが多々あります。

会社側はこのようなギャップを減らせるよう、

  • 会社の雰囲気や人が伝わる情報発信を増やしミスマッチを減らす
  • 入社後に積極的にキャリア面とコミュニケーション面のフォローをしていく

という取り組みをするとよいでしょう。

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