セミリタイア時の注意点!長生きすると老後資金が足りなくなる?

こんにちは、ネギチです。

セミリタイアを目指して奮闘中の30代独身女性です。

以前立てたセミリタイア計画によると、独身の場合はセミリタイアに必要な資金は3,500~5,000万円。

33歳で資金2,500万円に到達し、「ふふふ、ゴールが見えて来たぞ」と思っていた矢先、あることに気付きました。

この計画、長生きすると破綻するのでは?

老後のことまで考え、80歳くらいまででしたら問題がないはずの計画です。

しかし、順調に平均寿命が伸びている昨今、もしかしたら120歳くらいまで生きるかもしれません。

その場合どうなるのか?長生きリスクの対策はあるのか?このあたりをまとめてみました。

▼セミリタイア計画についてはこちらから

目次

なぜ長生きすると老後資金が不足するのか?

私のセミリタイア計画は、30代でセミリタイアして労働収入と投資収入で暮らしていくというもの。50代には完全リタイアして貯金を切り崩しながら生活。それでも年金がもらえる65歳までに2,000万円は残る計算なので大丈夫だろうと考えていました。

しかし、老後に2,000万円が必要だと言われる話は、定年退職まで働いた方の場合です。

年金が15万円程度(今後はもっと減りそうですが)もらえるので大部分は年金でカバーし、足りない分を貯金から補填するという想定です。

一方、セミリタイアをすると納める厚生年金が少なくなるので、ぐっと年金額が減ることになります。

私が目指す30代でのセミリタイアでは、会社員として働く期間は十数年。

年収にもよりますが8万円程度の受給額が現時点なラインでしょう。

仮に年金が8万円・生活費が16万円だとすると、毎月8万円の赤字です。

20年くらいでしたら、投資収入と貯金で補填ができると考えていました。

しかし、もし120歳まで生きたら?年金受給から50年以上補填し続けることは不可能です。

投資もいつまでできるでしょうか。脳が正常なうちに投資はやめるとなると、投資収入を一生涯期待することもできません。

ネギチ

途中で力尽きてしまう…

セミリタイア希望者は「長生きリスクの対策」を!

せっかくセミリタイアできても、老後に苦労はしたくない。ということで、セミリタイア希望者が取るべき対策を調べてみました。

今回は長生きリスクに対応するものとして、終身で受け取れる制度に絞ってご紹介します。

メインで使える制度3つと、サブで使える制度2つの評価をしてみました。メインで使える制度としては、国民年金基金、個人年金保険、年金の繰り下げ受給があります。

国民年金基金

国民年金基金は、国民年金法の規定に基づく公的な年金制度です。自営業者やフリーランスの方などが加入することができます。

国の公的な制度なので安心感があり、終身で国民年金に上乗せした年金を受け取ることができるので、第一の選択肢に上がるではないでしょうか。

デメリットとしては2点。加入時に将来の支給額が決まるのでインフレリスクに対応できないこと。途中脱退ができないことです。

公式サイトからシミュレーションができたのでやってみました。

いくら支払えばいくら受け取れるのか?

30代半ばで加入した場合で考えてみます。最低限の一口に加入すると、60歳までに約330万円(月々1万千円)を払い込んで、65歳から月々1.5万円支給される想定です。

掛口を増やした場合、約1,000万円(月々4万円強)を払い込んで、支給額が月々4.5万円。約1,600万円(月々6万円)を払い込んで、支給額が月々7.5万円。

7.5万円もらえれば年金全体で15万円を超えるので、だいぶ安心できます。

何歳まで生きれば元が取れるのか?

計算してみると、年金を19年もらい続けてようやく支出がプラスになります。

84歳まで生きれば得ということですね。(加入歳や性別によって異なります)

国民年金基金は税控除が大きいので、実際はもう少し手前で元が取れます。

個人年金保険

個人年金保険は、民間の保険会社に保険料を払い込み、年金形式で受け取る制度です。終身での受け取りを選択できるプランも多いので、長生きリスク対策の一つです。

何歳まで生きれば元が取れるのか?

保険会社のプランによって変わるので一概には言えませんが、現在は多くのプランでは平均寿命より上の90歳代まで生きないと元が取れないと言われています。

さらに、保険会社が破綻したときに全額保証はされないというリスクもあります。

税控除も国民年金基金に比べて低いので、公的制度に比べるとお得とは言い難いでしょう。

ネギチ

お宝保険に昔入ったという人がうらやましい…!

年金の繰り下げ受給

追加の払い込みをせずに受給額を増やしたいという人には「年金の繰り下げ受給」という方法があります。現在65歳の年金受給を75歳まで繰り下げ、代わりに月々の受給額を増やすことができます。

いくら受け取れるのか?

70歳から受給すると、年金額は42%増になります。私の場合、月々8万円を11万円まで増やすことができます。

75歳から受給すると、年金額は84%増になります。私の場合、月々8万円を15万円弱まで増やすことができます。

何歳まで生きれば元が取れるのか?

70歳からの受給では、82歳より長生きするとプラスになります。

75歳からの受給では、87歳より長生きするとプラスになります。

女性の平均寿命を考えると意外と75歳からの受給もありな気もします。

しかし、あくまで今現在のレートです。この制度を当てにしていたら割合が変えられてしまったということも十分起こり得るので注意が必要です。

つづいて、サブに使える制度としては、付加年金、国民年金の任意加入があります。

付加年金

サブで使える制度としておすすめなのが付加年金です。毎月の国民年金に付加保険料をプラスして納付すると、年金受給額が上乗せされる制度です。自営業者やフリーランスの方(国民年金基金の加入者は除く)が加入することができます。

いくら支払えばいくら受け取れるのか?

月々の支払い額は400円で、「納めた月数×200円」が支給されます。

30代半ばで加入した場合で考えてみます。60歳までに25年間で12万円を払い込んで、65歳から月々5,000円支給されます。

何歳まで生きれば元が取れるのか?

約2年で元が取れるお得な制度だと言われているので、67歳で元が取れる計算です。

損をする可能性は低いので、国民年金基金に入らない人はとりあえず入るべき制度だと思います。

国民年金の任意加入

国民年金を納めるのは60歳までですが、実は60歳以上でも納付期間が40年に満たない場合に任意加入することができます。(他にも一定の条件あり)

学生のときは免除していてそのまま払っていないという人も割といるのではないでしょうか?

満額払っていないと、受給額もその分減ってしまいます。

セミリタイア者はただでさえ年金が少なくなりがちなので、基礎年金も取りこぼしがないようにしたいですね。

何歳まで生きれば元が取れるのか?

年金は65歳から受給の場合、75歳で元が取れると言われています。

意外と見落としやすいですが、国民年金は満額に近づける方がお得ですね。

ネギチの考える「長生きリスク」の最適解

ご紹介した5つの制度をまとめてみるとこうなります。

「30代でセミリタイアした独身女性」という設定ではどれを選択するべきか、考えてみました。

メインの制度は、「個人年金保険」は選択肢から外すとして、「国民年金基金」か「年金の繰り下げ受給」のどちらか、もしくは併用の3パターンが考えられます。

国民年金基金のみ

1,600万円払い込めば、月々7.5万円程度を補填できるのは大きいです。

しかし、セミリタイア生活で月々に6万円支出が増えるのは厳しいところ…。

→ 資金に余裕があれば良案

年金の繰り下げ受給のみ

年金制度が維持されるか不透明な以上、この案を選択するのは非常に危険です。

→ 却下

どちらも併用

国民年金基金を1,000万円払い込み、月々4.5万円程度受け取り。

年金の繰り下げ受給も利用し、5年繰り下げる。

その場合、元の年金8.5万円が12万円に、国民年金基金4.5万円と足して16.5万円。

70歳以降はある程度安泰と言えます。それまででしたら投資収益も見込めるので、一番バランスが取れた案かもしれません。

→ 割とよさそう!

サブで考えた「付加年金」と「国民年金の任意加入」。

国民年金任意加入は、加入できる場合は加入した方がよいと思います。

特に、私は大学時に4年分の未納があり、今のままでは1割減になってしまうので加入を検討したく考えています。

付加年金は、メインで国民年金基金を選択する可能性が高いので併用はできません。

ただし、国民年金基金の払い込みが終わった後でしたら利用することができます。

国民年金任意加入の期間に一緒に加入するとよいでしょう。

ネギチ

まとめると、ネギチの最適解はこんな感じ

30代~60歳 国民年金基金に加入

60~64歳  国民年金の任意加入+付加年金加入

65歳~    国民年金基金から支給(4.5万円想定)

70歳~    国民年金・厚生年金支給(12万円想定)

※最適解は年齢・性別・資産・支出条件などによって異なります。

まとめ:セミリタイア希望者は年金問題も考えないと詰む

この記事ではセミリタイア者の長生きリスクについて紹介しました。

30代独身でセミリタイアした場合を想定して検証してみました。

終身で受け取れる制度5選
  • 国民年金基金
  • 個人年金保険
  • 年金の繰り下げ受給
  • 付加年金
  • 国民年金の任意加入

私のおすすめとしては、国民年金基金+年金の繰り下げ受給の合わせ技。

さらに、国民年金を40年支払っていない人は、60歳以降に国民年金の任意加入+付加年金に加入することも検討しましょう。

長生きリスクまで考えると、セミリタイアのハードルはさらに高く感じます。

それだけ会社員が恵まれているということに気付かされますね。

ネギチ

それでも自由を求めてセミリタイアを目指すのだ!

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